ジム・ロジャーズ氏インタビュー『J・ロジャーズ氏が考える最も安全な投資先【1】【2】【3】』(091029)

ジム・ロジャーズ氏のWEBインタビュー情報です。少し長くなりますが、良いことを言っているので、全文、引用いたします。


ジム・ロジャーズ氏インタビュー『J・ロジャーズ氏が考える最も安全な投資先【1】【2】【3】 』
J・ロジャーズ氏が考える最も安全な投資先【1】

■ドルのばら撒きをいつ止めるのか

 ジム・ロジャーズ氏についての説明はもはや必要ないだろう。ジョージ・ソロス氏とともにクォンタムファンドを立ち上げ、10年で4200%という今ではあり得ないリターンを叩き出した。一線を退いた現在は、他人の資産は運用せず、自身の資産を運用。中国株、コモディティが強気相場であることを主張している。

 以下、ロジャーズ氏

 日本はわたしが好きな国の一つです。また、東京はわたしが好きな街の一つです。日本はこの50年で最も発展した国です。また、日本をはじめアジアはこれからも発展していくでしょう。

 ただし、もう一つここでお話しないといけないことは、米国のことです。今では、歴史上最も債務国となってしまいました。米国民は、ドルがもっと下がればいいとさえ思っています。どうやら、政府はドルをばらまいて、通貨価値を落とそうと思っているようです。これで長期的に成功した試しはありません。

 中央銀行が正式に紙幣の印刷を管理すると言っています。学者(ベン・バーナンキ氏)でありながら、マーケットや通貨のこともわからずにお金を刷ることしかわかっていないのですから。木がなくなるまで、紙幣を刷り続けるかもしれません。ドルの価値は下がっていきます。英ポンドのように歴史は繰り返すでしょう。

 みなさんは、家族をどう守るか考えなくてはいけません。

■安全なものはコモディティだ

 わたしはまだ米国に銀行口座を持っていますが、でも、娘はアジアで口座を持っています。日本の金利が低いからと言って、意味がないということはありません。債権の価値が下がるからです。しかし、株式も下げていくでしょう。西側(諸国)の株はまだ高いですね。これからも下げていくでしょう。

 もっと安全なマーケットが必要となりますが、それがコモディティなのです。売買した人は少ないでしょうけどれど、歴史的にコモディティの需要の強い相場が18年から20年は続いています。天から降ってきたのか、あるいはマジックか。これはシンプルに説明するならば、それは「需給」です。

 過去25年を見れば、コモディティが世界中で不足していることが簡単にわかります。

■40年新しい油田は発掘されていない

 今の油田はすべて40年以上前に発掘されたものです。米国でもアラスカ油田は40年前に発掘されています。英国は原油を25年前から輸入に頼っています。インドネシアもOPECの加盟を停止しましたね(純輸入国になっため)。マレーシアも中国も輸入しています。ここ25年は、需要が上がっているだけではなく、供給も下がっています。

 (同じく新たな油田が発見されていない)サウジアラビアは20年(備蓄量が)変わっていないはずなんです。おかしいですね。1979年の備蓄量は245億バレルです。昨年は260億バレルでした。計算が合わなくないですか? 20年いつもいっしょなんです。サウジアラビアの関係者に聞くと「信じるか信じないかは君の自由だ」と言われました。

 世界の原油の備蓄量が減っていますが、数字は間違っているのでしょうか。あるいは、発表していないものがあるのでしょうか。このまま行けば、備蓄はなくなり深刻な状態になるのではないでしょうか。

■中国人の消費が本格化すると…

 ロジャーズ氏は20年で原油の備蓄がなくなると予測した。その根拠となるのは需給。次に1日あたりの国の石油消費量の比較がある。人口13億人の中国の消費量が、人口1億2000万人の日本の10分の1でしかない。

 ◆石油消費量(日量、単位:バレル)
米国 0.677
韓国 0.446
日本 0.438
中国 0.049
インド0.021

 以下ロジャーズ氏)中国人とインド人を合わせて約23億人います。これから需要はどんどん上がってきます。中国人もやがては、車を運転し、電力を消費するようになるでしょう。またインド人はみなさん(日本人)の20分の1しか消費していません。日米がいくら節約しても、まだエネルギーを使っていない人が多いのです。

 商品に投資するのがどれだけ安全か。ちなみに、わたしの娘たちは商品を持っています。株も債権も持っていません。ハッピーだ。経済が良くなろうがなるまいが、コモディティは良いでしょう。

 ただ原油もいつかは(1バレル)200ドル、250ドルになるかもしれません。そうなるとみんなが油田を探し始めるでしょう。もしかすると、東京でも誰かが探すかもしれない。そうしたら、ブルマーケットもいつかは終わります。

 わたしは2019年ごろにどういう話をしているでしょうか。そろそろ売ったらどうか、と言うかもしれません。皆さんはわたしのことを「ジム・ロジャーズは嘘つきだ」と思うかもしれませんね。

 でも思い出してみて下さい。1989年の日本のバブルでは、みんなが土地を買いたがった。また1999年の米国ではドットコム株を買いたがった。その時には、わたしは売るべきだと言ってきました。みんなが上がると思った時は売る時なんです。(つづく)

続きは、次のyucasee.jpで読めます。
J・ロジャーズ氏が考える最も安全な投資先【2】
J・ロジャーズ氏が考える最も安全な投資先【3】

ジム・ロジャーズ「中国の時代」
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ジム・ロジャーズ氏大和投資信託最新インタビュー(20091007)

大和証券投資信託委託株式会社が、9月11日、シンガポールにて、ジム・ロジャーズ氏に最新のインタビューを行いました。大和投資信託の最新ファンド・レターとして発表されています。全文を引用いたします。

<コモディティ市況について>
1、RICI は、3,000前後のレベルで方向感がつかめない状況にあります。コモディティのファンダメンタルズは引き続き良好と考えられる中で、上昇基調が継続しない理由をお教え下さい。
Jim Rogers「コモディティ市場が振るわない一つの理由は、リーマン・ブラザーズやAIGが運用していたコモディティ・ファンドの精算が多少残っているからではないかと思います。しかし、本当の理由は、米国商品先物取引委員会(CFTC)がコモディティ市場への投資を制限する動きを見せていることです。世界中の政治家達は、コモディティ市場のことが良く分からないのにも関わらず、何かをしなければいけないと考えており、これがコモディティ市場の重石となって、市場は方向感をつかめないのでしょう。ただ、CTFCが何らか規制を実施しても、それは一時的な効果に限られ、コモディティのファンダメンタルズを変えることはありません。むしろ、コモディティ価格が低い水準にとどまるとコモディティの供給が減少するので、コモディティのファンダメンタルズが返って良くなります。コモディティ市場を人為的に抑圧しても、結局は続かず、価格は規制が実施されなかった場合よりも大きく上昇することになるでしょう。」

2、砂糖やオレンジジュースが歴史的な高値水準にありますが、今後も上昇基調は変わらないとお考えでしょうか?また、原油価格についてはどのような見通しをお持ちでしょうか?
J「今四半期あるいは今年どんなことが起きるのか、私には皆目見当がつきません。しかし、コモディティの将来に楽観的であることは、疑いの余地がありません。砂糖は、直近28年間での高値を記録しました。それでも、歴史的な最高値から70%低い水準にすぎません。また、原油は、直近6ヶ月の高値水準にあるものの、世界の原油埋蔵量が減少しているという状況に変わりはありません。もし、アメリカが突然ある国に侵入するとか、あるいは他に何か突拍子もないことが起きればコモディティ価格は下がるでしょう。しかし、砂糖の価格は歴史的な水準に比べれば信じられないくらい低いですし、原油の埋蔵量は減少しています。私は、砂糖も原油も、そして他のコモディティも売る考えは全くありません。」

3、主要コモディティのなかで、天然ガスの大幅な下落が目立ちますが、大幅な下落の要因、及び、今後の見通しについてお聞かせ下さい。
J「天然ガス(シャーレ・ガス)が下落しているのは、今年の生産高が非常に大きいからですが、今後数年間で生産高はかなり減少すると見ています。現在、天然ガスの価格は原油価格と比較すると非常に低い水準です。もしかしたら史上最安値ではないでしょうか。私はそのような取引はしませんが、一部の投資家は、天然ガスを買って、原油を売るかもしれません。原油と天然ガスのスプレッドは歴史的な水準まで拡大しています。1〜2ヶ月前でもこのような取引は魅力的でしたが、それからスプレッドはさらに拡大しています。しかし、現在のスプレッドは原油から天然ガスへの代替が進めば、最終的には消滅するでしょう。また、天然ガス田の発見はそれほど長続きしないと見ています。」

4、直近買い増した品目があれば理由と共にお教え下さい。
J「私が個別のコモディティに投資することは、弁護士から止められています。コモディティに投資する場合は、RICI に関連したプロダクトを購入しています。私は、コモディティの中では、農産物が最も優れた投資先であると考えています。他のコモディティに比べてそれほど値上がりしていませんし、歴史的に見ても低い価格水準にあります。チャートブックを開いて過去の値段を見れば、コーヒー、綿、銀、砂糖が過去の最高値から見て低い価格にあることがわかります。」

<CFTCによる規制について>
5、CFTCがコモディティ指数に連動するETFの建て玉制限免除を取り消すなど、コモディティへの投資を規制する方向で動いています。また今後ETFだけではなくインデックス・ファンドの建て玉制限に波及する可能性も出てきました。ロジャーズ氏の本規制に対するご意見、及び、CFTCによる本規制の是非をお教え下さい。
J「CFTCによる規制が道理にかなっているとは思いません。数百年間、世界中で行われてきたように、政治家が責任逃れのために、人為的に市場を操作しようとしているのです。政治家は、株式の購入には上限を設けません。株式インデックス・ファンドについても同様です。株式インデックス・ファンドは、株式を市場から吸い上げます。一方、コモディティ・インデックス・ファンドは、コモディティを市場から実際に購入することはありません。コモディティ・インデックス・ファンドは、先物取引の限月を乗り換えるだけです。それでも、CFTCは一時的な効果しか期待できない無駄な規制を実施するかもしれません。もし規制が実施された場合、最終的に何が起きるかといえば、ビジネスが外国へ行ってしまうということです。米国はコモディティ取引に関しては、ここ100年間寡占状態にありますが、規制があれば、コモディティ取引は外国に逃げ出し、外国はそれを歓迎するでしょう。実際にそうなった場合、CFTCは唖然とするでしょう。コモディティ取引の行き先は、日本、シンガポールあるいは中国、ヨーロッパかもしれません。ロンドンのコモディティ取引所は米国のような規制は行わない、と明言しています。繰り返しになりますが、このような規制は歴史上様々な市場において度々行われてきました。したがって米国で何か規制しようとしても、さらに実際に何か実施したとしても、私は驚きません。結局のところ、コモディティのファンダメンタルズを向上させるのです。」

6、コモディティ・インデックス・ファンドへの建て玉制限が導入された場合、RICI へどのような影響が想定されるでしょうか?
J「当面のところ、RICI に関連したファンドがCFTCの規制によって影響を受けるとは考えていません。もし、大口のコモディティ投資家が原油ファンドのポジションを精算しようとすれば、もちろん短期的または一時的には原油市場に影響を与えるでしょう。しかしRICI に関しては、CTFCの規制によってコモディティの価格が下がることを除けば、それ以外の影響があるようには思えません。もし私が間違っているのならば、私よりも賢明な人が私を訂正してくだされば幸甚です。しかし私が間違っているかどうかは、私が懸念していることではありません。私が心配しているのは、コモディティ市場がどこに行ってしまうかということです。日本でしょうか。日本は、市場を受け入れるでしょうか。あるいは、シンガポール、ドバイでしょうか。コモディティのファンダメンタルズは改善傾向にあるので、世界の人々は、これからも原油、小麦、あるいは他のコモディティへの投資を続けます。問題は、今後投資がどこで行われるかです。」

<新興国市場について>
7、チャインドネシア(中国 + インド + インドネシア)という造語をよく耳にしますが、中国とインドはなじみがあるものの、インドネシアについてはあまりなじみがありません。ロジャーズ氏から見たインドネシアの印象および投資魅力をお教え下さい。
J「インドネシアは石油輸出国機構(OPEC)のメンバーですが、原油の埋蔵量は以前ほどではなく今や石油の輸入国になっています。一方、依然として石炭や農産物など莫大な天然資源を有しています。私は、インドネシアがいつまで一つの国としてあり続けるのか、いつも心の底に不安を感じていますので、インドネシアには投資していません。私がそう感じ始めてからすでに10〜15年が経過しましたが、インドネシアは一つの国として存続しています。これから100年間、統一された国であるかもしれません。しかし、国家の安定性に対する不安から、インドネシアへの投資に関して多くの時間を割いたことはありません。数百年前、オランダは、インドネシアは一つの国である、と言いました。しかし、インドネシアは15,000もの島から構成される、人為的に作られた国です。それよりも私は、日本や中国あるいは他の人為的でない国に投資します。」

<日本について>
8、国政を占う衆議院選挙は民主党の歴史的勝利に終わりました。この結果は日本の株式市場、及び、為替にどのような影響を与えるとお考えでしょうか?
J「新たな政党が政権を握ればそれから利益を得る人々がいます。その政党と何らかの繋がりがある人や新しい政府の政策を事業にしている人は成功するでしょう。繋がりもなく、政策とも関連の無い事業であれば、あまり上手くはいかないでしょう。このことは、米国でも英国でもヨーロッパでも、全ての政権交代があったケースに当てはまります。日本は他国ほど経験がありませんが、やはり同じことが起き、同じような結果になるでしょう。例えば、私は少子化対策に関連した株式を保有しています。もし、政府が子供を持つための大きなインセンティブを与えることを公表すれば、少子化対策関連株式は値上がりするでしょう。少子化関連株はこの先10年くらいの期間、優れた投資対象になるでしょう。もしもあなたが、無駄な橋を建設しているのであれば、あなたが恩恵を受けることはないでしょう。新しい政府の誕生は、常にその政府の好む方向への大きな変化・転換を伴ないます。実に単純なことです。私は、ご存知のように日本円を保有しています。新しい政府は国内志向が強く、以前ほどは、米国に対して従順ではない、と言っています。もしそれが本当ならば、今回の政府は前の政府ほどには米ドルをサポートしないでしょうから、日本円は、堅調に推移すると考えています。政治家のことですから、言動が一致しないことがあるかもしれません。しかし少なくとも、私の持っているポジションの内のいくらか、例えば、私の少子化関連株式、日本円は、新しい政府のもとで上手くいくでしょう。」


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ジム・ロジャーズ「娘に贈る13の言葉」
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