ジム・ロジャーズの言葉ミニスペシャル 『私は、通貨危機を予想する』

ジム・ロジャーズの言葉ミニスペシャルです。最近、CNBCの番組で、ロジャーズ氏の発言がいくつかありましたが、直近の発言(FT人民網)と全く同じ内容が多いので、ここでは、それらに含まれないものを翻訳することにします。英文は、オリジナル翻訳しています。

Jim Rogers: 'I Expect a Currency Crisis or Semi-Crisis'
ジム・ロジャーズ:『私は、通貨危機を予想する』

(CNBC Worldwide Exchange内で)














「金融危機の最悪期は、まだ終わっていない。金融システムのあまりにも多額な負債の問題が解決されていないので、今年(2009年)か、来年(2010年)に、通貨危機が起こるはずである。現在の回復過程は、まさに、“2008年に消費が劇的に落ちて、人々が必要なものを2009年に買わなければならない”という事実の結果に過ぎない。負債と消費の問題をさらなる負債とさらなる消費でいかにして解決できるのか?(=解決できはしない。)どうしてその方法が我々の問題への解なのか?銀行は、数百年間、破綻してきた。金融システムがうまくいくやり方は、どこかの銀行が失敗した時、その銀行を破綻させることだ。今、我々がしていることは、有能な人々から資産を取り上げ、無能な人々にそれを与えている。そして、彼らに言っている。“さあ、あなた方は、有能な人々と競争できる。彼らのお金で!”だ。もちろん、金融システムはそのままだ。負債は消えてなどいない。負債は、依然としてそこにある。これでは、この問題の解決にはならない。問題をさらに悪くしている。この問題は、リーマンブラザーズか、ないしは、リーマンブラザーズの失敗で引き起こされたわけではない。過去10年から15年にわたる真の問題は、監督官庁(規制当局)が失敗した人々を破綻させなかったことである。もしも彼らが破綻させていたら、我々は、この問題をとっくの昔に解決することができたのに。監督官庁は、無能だった。私には、なぜ彼ら(失敗した銀行の経営陣)が収監されないのかがわからない。不良資産(toxic assets)を無くすことができる。失敗した銀行家にボーナスとしてその不良資産を払ってやればいい。大部分の不良資産は、その銀行家から出ている。彼らにそれを持たせなさい。監督官庁にも持たせなさい。私は、今年(2009年)の秋か、来年(2010年)に、通貨危機か、通貨危機の予備軍が起こることを予想している。それは、“ウォール街お友達”のための資本主義(crony capitalism;正式には、仲間独占資本主義)だ。バーナンキとグリーンスパンは、この仲間独占資本主義(crony capitalism)をアメリカへもたらした。しかし、それは、世界の問題への解決にはならないだろう。未だ処理されていない恐ろしい恐ろしい巨額の負債が、依然として、中央ヨーロッパには存在している。また一方で、中国が、リセッション(景気後退)から世界を引きずり出してくれるという期待が声高に言われている。中国は、経済の雨の日(不況)のために、多額の資金を溜めてきた。今が、雨の日(不況)だ。そして、それを有効なことに投資している。しかし、中国は、この全ての不況から、アメリカや、インドや、ヨーロッパを引きずり出すことはできない。彼らの経済規模は、アメリカ経済の10分の1だ。ハレルヤ!どうか彼らに良いことをさせて下さい、だ。しかし、彼らは、世界を救えないだろう。FEDは、彼らのバランスシート(貸借対象表)の負債を3倍にした。そして、アメリカの国家債務を急上昇させた。そして、これは、来年(2010年)、通貨の問題を引き起こすだろう。また一方で、保護主義の傾向が始まっている。もしも我々がまた保護主義が再興するのを見れば、我々は、通貨市場でいくつもの深刻な問題に遭遇するだろう。我々は、世界のマーケットで深刻な問題に遭遇するだろう。」

(完)

(出典)cnbc.com
・'I Expect a Currency Crisis or Semi-Crisis': Jim Rogers

・10 More Banks Should Have Failed: Jim Rogers
・Treasurys Are the Next Bubble: Rogers
・Live Blog: Jim Rogers on the Crisis, Banks, Investment
のロジャーズ氏の各発言内容は、
ジム・ロジャーズの言葉ミニスペシャル 『学ぶべき教訓』
ジム・ロジャーズの言葉 2009年9月前半パート1 最新の言説
同じなので、そちらを参照して下さい。

ジム・ロジャーズ「娘に贈る13の言葉」
posted by ジム・ロジャーズ | TrackBack(0) | ジム・ロジャーズの言葉スペシャル

ジム・ロジャーズの言葉ミニスペシャル 『学ぶべき教訓』

ジム・ロジャーズの言葉ミニスペシャルです。英文は、オリジナル翻訳しています。ロジャーズ氏は、現在の金融危機の発端は、およそ10年前の米政府によるLTCM破綻への救済が、“政府だったら救ってくれるだろう”というありもしない仮定に基づく金融システムリスクを創出してしまったと強く論じています。



Jim Rogers: Lessons to be learnt
ジム・ロジャーズ:『学ぶべき教訓』

(Financial Timesへの寄稿インタビューで)

「我々には、さらなるリーマンブラザーズ(のような破綻)が必要である。そうして、我々は、この金融危機を脱出することができる。過去20年間に渡って、グリーンスパン氏とバーナンキ氏は、失われた十年を導いてきた“ウォール街お友達”のための資本主義(crony capitalism;正式には、仲間独占資本主義)を西洋へ紹介してきた。マーケットのファンダメンタルズというものは、ゾンビー企業を生き永らえさせるよりは、むしろ失敗した企業は当然破綻させるべきだし、創造的な新しい企業に置き換えられるべきである、ということである。金融機関は、何世紀もの間に数多く破綻してきた。それでも、世界は生き残っている。もしも中央銀行が自然に消滅するロングターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)の破綻を許容していたら、リーマンブラザーズ、ベアスターンズ、その他は、依然としてここにいるだろう。(もしもLTCMを破綻させていたら、)みんな莫大な資本を失っただろう。そして、(ドットコムバブル、住宅バブル、消費バブルなどの)深刻なバブルの狂気は決して起こらないであろうくらいのとても多くの無能な者たちを解雇しただろう。彼らは破綻したリーマンブラザーズを生き永らえさせようとしていた。しかし、その代替案(があったということ)をよく考えて見なさい。アメリカの中央銀行と政府には、我々が抱いている以上のさらなる同じ狂気があるだろう。あまりに多い負債とあまりに多い消費の問題を、さらなる巨大な負債と消費で解決できるはずだという考えは、ばかげている。各国政府は、ファンダメンタルズの原理を邪魔するのを止めるべきだ。そして、マーケット自身に多くの失敗を掃除させなさい!アメリカ政府は、今や、自動車企業、住宅ローン企業、保険企業、銀行などなど様々な企業をコントロールしているので、(共産主義者の)マルクスは、ロンドンの墓の下でうれしくて歌っているだろう。リーマンブラザーズを破綻させることは、この金融危機のドラマの中、政府が行った正しいことのおそらく唯一のことだったはずである。」

(完)

(出典)ft.com
・Viewpoint: Lessons to be learnt

ジム・ロジャーズ「娘に贈る13の言葉」
posted by ジム・ロジャーズ | TrackBack(0) | ジム・ロジャーズの言葉スペシャル
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。