
ジム・ロジャーズ氏インタビュー『J・ロジャーズ氏が考える最も安全な投資先【1】【2】【3】 』
J・ロジャーズ氏が考える最も安全な投資先【1】
■ドルのばら撒きをいつ止めるのか
ジム・ロジャーズ氏についての説明はもはや必要ないだろう。ジョージ・ソロス氏とともにクォンタムファンドを立ち上げ、10年で4200%という今ではあり得ないリターンを叩き出した。一線を退いた現在は、他人の資産は運用せず、自身の資産を運用。中国株、コモディティが強気相場であることを主張している。
以下、ロジャーズ氏
日本はわたしが好きな国の一つです。また、東京はわたしが好きな街の一つです。日本はこの50年で最も発展した国です。また、日本をはじめアジアはこれからも発展していくでしょう。
ただし、もう一つここでお話しないといけないことは、米国のことです。今では、歴史上最も債務国となってしまいました。米国民は、ドルがもっと下がればいいとさえ思っています。どうやら、政府はドルをばらまいて、通貨価値を落とそうと思っているようです。これで長期的に成功した試しはありません。
中央銀行が正式に紙幣の印刷を管理すると言っています。学者(ベン・バーナンキ氏)でありながら、マーケットや通貨のこともわからずにお金を刷ることしかわかっていないのですから。木がなくなるまで、紙幣を刷り続けるかもしれません。ドルの価値は下がっていきます。英ポンドのように歴史は繰り返すでしょう。
みなさんは、家族をどう守るか考えなくてはいけません。
■安全なものはコモディティだ
わたしはまだ米国に銀行口座を持っていますが、でも、娘はアジアで口座を持っています。日本の金利が低いからと言って、意味がないということはありません。債権の価値が下がるからです。しかし、株式も下げていくでしょう。西側(諸国)の株はまだ高いですね。これからも下げていくでしょう。
もっと安全なマーケットが必要となりますが、それがコモディティなのです。売買した人は少ないでしょうけどれど、歴史的にコモディティの需要の強い相場が18年から20年は続いています。天から降ってきたのか、あるいはマジックか。これはシンプルに説明するならば、それは「需給」です。
過去25年を見れば、コモディティが世界中で不足していることが簡単にわかります。
■40年新しい油田は発掘されていない
今の油田はすべて40年以上前に発掘されたものです。米国でもアラスカ油田は40年前に発掘されています。英国は原油を25年前から輸入に頼っています。インドネシアもOPECの加盟を停止しましたね(純輸入国になっため)。マレーシアも中国も輸入しています。ここ25年は、需要が上がっているだけではなく、供給も下がっています。
(同じく新たな油田が発見されていない)サウジアラビアは20年(備蓄量が)変わっていないはずなんです。おかしいですね。1979年の備蓄量は245億バレルです。昨年は260億バレルでした。計算が合わなくないですか? 20年いつもいっしょなんです。サウジアラビアの関係者に聞くと「信じるか信じないかは君の自由だ」と言われました。
世界の原油の備蓄量が減っていますが、数字は間違っているのでしょうか。あるいは、発表していないものがあるのでしょうか。このまま行けば、備蓄はなくなり深刻な状態になるのではないでしょうか。
■中国人の消費が本格化すると…
ロジャーズ氏は20年で原油の備蓄がなくなると予測した。その根拠となるのは需給。次に1日あたりの国の石油消費量の比較がある。人口13億人の中国の消費量が、人口1億2000万人の日本の10分の1でしかない。
◆石油消費量(日量、単位:バレル)
米国 0.677
韓国 0.446
日本 0.438
中国 0.049
インド0.021
以下ロジャーズ氏)中国人とインド人を合わせて約23億人います。これから需要はどんどん上がってきます。中国人もやがては、車を運転し、電力を消費するようになるでしょう。またインド人はみなさん(日本人)の20分の1しか消費していません。日米がいくら節約しても、まだエネルギーを使っていない人が多いのです。
商品に投資するのがどれだけ安全か。ちなみに、わたしの娘たちは商品を持っています。株も債権も持っていません。ハッピーだ。経済が良くなろうがなるまいが、コモディティは良いでしょう。
ただ原油もいつかは(1バレル)200ドル、250ドルになるかもしれません。そうなるとみんなが油田を探し始めるでしょう。もしかすると、東京でも誰かが探すかもしれない。そうしたら、ブルマーケットもいつかは終わります。
わたしは2019年ごろにどういう話をしているでしょうか。そろそろ売ったらどうか、と言うかもしれません。皆さんはわたしのことを「ジム・ロジャーズは嘘つきだ」と思うかもしれませんね。
でも思い出してみて下さい。1989年の日本のバブルでは、みんなが土地を買いたがった。また1999年の米国ではドットコム株を買いたがった。その時には、わたしは売るべきだと言ってきました。みんなが上がると思った時は売る時なんです。(つづく)
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J・ロジャーズ氏が考える最も安全な投資先【2】
J・ロジャーズ氏が考える最も安全な投資先【3】
ジム・ロジャーズ「中国の時代」























