ジム・ロジャーズの言葉スペシャル・『もしも農業をやる人がいなければ、農産物価格ははね上がる。どの価格でも食糧を得られないだろう。』

ジム・ロジャーズの言葉スペシャルです。英文は、オリジナル翻訳しています。

Yemen Times:"If we don’t have people going towards farming and prices are going up, we are not going to have any food at any price"
イエメンタイムズ:『もしも農業をやる人がいなければ、農産物価格ははね上がる。どの価格でも食糧を得られないだろう。』

(Yemen Times: Jamal Nassarによるインタビューで)

−あなたの最新の著作「水晶球」(Crystal Ball)は、中国語版のみです。その本の中への小さな洞察を話して下さいませんか?そして、なぜ英語版を出版されないのか?を。
「ああ、私の生涯の大きな研究をしていた中国人のジャーナリストがいたんだ。彼女は、私をたずねて来た。そして、自伝を出版するつもりだと言った。私は承知して、そして、協力した。それが、中国語で出版されている理由だ。それが英語で出版されるかどうかはわからない。それは、私が書いた本ではない。彼女が書いたものだ。それは、中国人ジャーナリストによって、中国人向けに書かれたものだ。いつか英語版になるかもしれない。私は、それを翻訳していない。読んでさえいないんだ。だから、その本が言っていることを知らない。これは、“私について”の本だが、“私による”本ではないんだ。」

−バラク・オバマ大統領は、3日前、アメリカの議会がオバマ大統領の政策の多くを保証する3.4兆ドルもの概算要求を承認した時、かなりの政治的な応援を受けました。この巨大な上昇が導くものは何だと思いますか?誰がそれから多くの利益を得ますか?
「それは、アメリカにとって良くない。世界にとっても良くない。それは、うまくいかないだろう。彼らは、アメリカの長期競争力を作ろうとするよりもむしろ事業を創出することに多額の費用を費やしている。アメリカには、そのような種類の金はもうない。彼らは、それを借りなければならないだろう。お札(米ドル)を刷るか、税金を取るか、だ。それは、長期のアメリカ経済にとっても、世界にとっても良くないだろう。」
「そうして、ダメになる。これは、状況を良くするよりはむしろさらに悪化させている。アジアの多くの国々は、投資をし始めている。しかし、彼らの多くは、“まさかの時”のために貯めた多額の外貨準備がある。そして、今や、その“まさかの時”だ。そうして、彼らは、彼らの蓄えを使い始めている。彼らの多くは、その国の長期競争力にとって都合の良い、賢いやり方でそれを使っている。アメリカは違う。」

−ペルシャ湾岸の話に戻しますと、あなたは、最近、そこに居ましたね。そして、そこでは、湾岸共通通貨(G)について議論されていました。もしもこの共通通貨の立ち上げが遅れたら、どのくらいの損失になるとあなたは見ていますか?
「ううん。通貨は少なければ少ないほど、普通は、さらに良い。もしもその通貨にとって、健全で論理的な経済的理由があれば、その通貨は、さらに多くの効率性がある。その通貨がさらに安ければ安いほど、さらに多くの競争力がある。そういうわけで、健全なやり方で通貨が作られる限り、早いほどより良い。」

−それは、うまくいきますか?
「わからない。しかし、共通通貨というのは、湾岸諸国にとってはとても良い考えであるということはわかっている。遅れるよりはむしろ早く、彼らがそれを勝ち取ることを期待している。」

−歴史を研究することによって、我々は、現実的な未来予測をすることができるかもしれません。この金融の窮地からあなたが得たものは何ですか?あなたが大底(rock bottom)にたどり着いたと期待するのはいつですか?それは、どのくらいの期間になるでしょうか?
「我々が大底(rock bottom)にたどり着いたとは、私は思わない。我々は、これからも途中で数々の上昇局面を経験するだろう。毎日、毎月、毎年、まっすぐ下落していくものなんて存在しない。もしもあなたが1930年代に戻ったとしたら、物事が、長期間、さらに良くならなかった時でさえ、途中で数少ない上昇があった。」
「私には、この問題がいつ終わるのかはわからない。アメリカやイギリスなどの政府は、ミスの上にミスを重ね、さらにミスを犯し続けているので、私は、この問題が数年間続くだろうということを恐れている。1930年代には、多くの政府が数々のミスを犯した。そうして、大恐慌と第二次世界大戦になった。」
「今、彼らが行っている方法では、この危機は、長期間、続くだろう。彼らは、日本人がゾンビー企業とゾンビー銀行を後から支えようとした1990年代に犯したミスと同じミスを犯している。あなたも、まさに日本と同じ状況をまもなく見るだろう。それは、うまくいかなかった。そして、今回もまたうまくいかないだろう。」

−あなたの言葉を引用をします。“世界中の農家が財産を作ろうとしている。次の20-30年間では驚くべきことになるだろう。我々は、みんな農家になるべきだ。”と。もしもこれが起こったら、どうなりますか?それは、他の材料の別の不足や世界中の農産物の高騰を作り出さないでしょうか?そして、農産物を効率的に能率的に生産するには、さらに高価になりはしませんか?より大規模な人々の集団が、同時に農業に参入するかどうかにかかってきませんか?
「ううん。もしも農業をやる人がいなければ、農産物価格ははね上がる。どの価格でも食糧を得られないだろう。。」
「私は理解していない。農業は、(過去)恐ろしいビジネスだった。それが、過去数十年間で、食糧在庫が最低である理由だ。」
「あなたは、農家になって、毎日、長時間、農場に行くつもりか?いいや、たいていの人々は、そうしないだろう。そうして、あなたは、価格の上昇に遭わなければ、食糧を手にすることはないだろう。」
「憶えておいて欲しい。昨年、我々は、大きな食糧不足になり始めたことを。食糧不足は、さらに悪くなるだろう。政治家たちが農場に行って、お金なしでコメや小麦を栽培するだろうとあなたは思うだろうか?いいや。あなたも農場に行って、お金なしでコメや小麦を栽培するだろうか?私は、あなたが行って、そうして、残りの我々が行く必要がなくなることを期待する。さもなければ、我々がこの問題を解決する唯一の方法は、より高い食糧価格を受け入れて、(農家の)人々にお金を稼がせるだけだ。」

−面倒な地域の大きな失敗を通して、あなたは、あなたの経験から、イギリスがなくなるはずだと信じていますね。あなたにさらにそう信じさせる最近の出来事は何ですか?
「そうだね。私は、イギリスはとてもすばらしい対象として見ていない。まさに国連の前の国際連盟のようには見ている。国際連盟は、本当に何もしなかった。どの戦争も食い止めなかった。そうして、かなりイギリスも、私が気づいているどの戦争も食い止めなかった。」
「イギリスは加盟し、いくつかの状況を安定化するのを手助けはしたが、しかし、物事をさらに悪化させている。物事をさらに良くすることなどしていない。そうして、世界は、イギリスに対して巨額の費用を費やしている。しかし、我々は、イギリスからのリターンは、本当に本当に本当に微々たるものだ。私は、イギリスは物事を良くするよりはむしろ、さらに悪化させていると思っている。」

−あなたの旅の経験から、人々は、儲かる投資機会を見つけるために十分なほど旅行のようなことをしなければなりませんか?また、投資エージェントやブローカーを通して投資することは、より安全ではないのでしょうか?もしくは、他の方法があるとか?
「それは、投資機会を見つけるのにとても良い方法である。とにかく投資機会を見つけることがあなたならできる。あなたは世界中を旅する必要はない。あなたは投資機会を見つけるために国境を越える必要もない。しかし、もしあなたが旅をすれば、私は確実に保証するが、あなたは、世界や企業についてさらに学ぶだろう。あなたは、他の人々がするずっと以前に、おそらく投資機会を発見することができるだろう。もしも一日に14時間テレビを見ているようなことが出来ていれば、何かほかの事は、必ずうまくいく。」

−投資家は、このような危機の間、高リスクのベンチャー企業に注意しています。今回や来たる数年間に、投資家に対してできるあなたのアドバイスは何ですか?我々は、まさに実物資産から離れないでいて、どのリスクも避けるべきですか?
「投資の世界の何もかもは、リスクである。私の意見では、低リスクとか高リスクとかそのようなことはない。もしもあなたが正しい価格で正しいものを買えれば、あなたは稼げるだろう。」
「私に関する限り、ファンダメンタルズが改善している投資すべきあるべき場所は、鉱山業であろうと、農産物であろうと、エネルギーであろうと、実物資産の中にある。たとえ我々がとても低い食料在庫しかなかったとしても、多くの農家は、肥料のためのローンを得ることが出来ない。誰も鉱山を開設するためのローンを得ることが出来ない。そうして、あなたは、長期間、(新規で)開設された鉱山を見ることがないだろう。」
「世界中の政府が紙幣を(大量)印刷している時、何もかもの供給が一度に減少している。紙幣印刷は、いつも、より高い価格を導いている。そして、それは、今回もまたそうなるだろう。もしも世界経済がさらに良くなるようになれば、商品は、その回復を先導するだろう。もしも世界経済がさらに良くならなくても、商品は、依然としてあるべき場所にいる。なぜなら供給は減少し、多くの政府が紙幣を印刷しているからだ。」

−さらに中東のオイルとガスについては、あなたは、そこに他の投資機会を見ていますか?
「私は、オイルとガスよりも農産物の方がさらに良いということがわかっている。私は、オイルとガスよりも多くの物の方がさらに良いということがわかっている。私は、オイルとガスを保有しているが、世界にはまだ多くの投資機会が存在している。」

−あなたは、“分散投資(ポートフォリオの多様化)は、ゴミだ。”と言っていましたね。では、“すべての卵を一つのバスケットに入れたくなる”若いファンドマネージャーに対するあなたのアドバイスは、何ですか?逆に、(集中投資した場合)下落した時に怖くないのですか?
「それが、分散投資が発明された理由だ。投資したものが間違った方向に行った場合、若いファンドマネージャーは、説明責任を果たす必要がない。もしもあなたが富裕になりたければ、あなたは、たくさんの分散投資をしないだろう。」
「富裕になる唯一の方法は、正しい費用(cost)で正しいものを買うことだ。たしかに幾人かの人は、彼らの資金を守るために多様化するだろう。しかし、私は、資産を作るのに興味のある人々に話していた。もしもあなたが資産を作るつもりであれば、分散投資は、あなたを富裕にさせないだろう。もしもすでに富裕であれば、分散投資は、あなたを守る手助けになるかもしれない。だれも分散投資によって富裕にならないだろう。」

−経営学修士号の人たちは、全種類のビジネススクールによって世界中の市場を調査してきました。あなたは、若い人が経営学修士号を取る計画を延期して、どこか旅にでも出かけるか、実際のベンチャービジネスでも経験するべきだと思っていますか?経営学修士号は、こんにち、無用になってきていますか?
「ううん。私は、経営学修士号が役に立つものであるとは全く知らない。私は、経営学修士号を取るのもいいし、旅に出かけて、自分の目で世界を見るのもいいと思っている。あなたは、旅に出かけて、世界をもっと見ながら、たくさんたくさんたくさん学ぶべきだ。」
「しかし、他のアプローチもある。あなたがビジネススクールに多額の学費を費やすつもりなら、あなたは、自身のビジネスをし始めることもできる。それで、たとえあなたが破産したとしても、あなたがビジネススクールにいる状態よりも、あなた自身のビジネスの失敗からもっと多くの学ぶことがある。そういうわけで、私は、ビジネススクールに対する他の方法がわかっている。」

−学校について言えば、あなたは、コロンビア大学で招聘教授として、依然として教えていますか?
「私は、シンガポールに引っ越したから、今は、コロンビアでは教えていないよ。私は、あそこではすばらしい時間を経験した。教えることが好きだった。しかし、今、私は、シンガポールに住んでいる。」
「私は、今、どこかで教えてはいない。私は、2人の娘を得た。私は、彼らと一緒に時間を過ごしている。」

−私は、あなたと奥さんのページさんがシンガポールでボランティアで教えているということを読みました。
「うん。私の妻は、地元の小学校で、英語で生徒たちを手助けするボランティアをしている。私も小学校に行ったことがある。私はそこにまた行ったのだけれども、私の妻は、私よりもさらに多くの時間をそこで費やしている。」

−1年半が経過しました。遠いシンガポールの生活で、あなたはどんな発見をしましたか?
「私たちは、シンガポールで大変幸せである。今ならここに来てもう2年になるかな。シンガポールに来ることを決断したことをうれしく思っている。娘は、学校を気にっている。何もかもがかなりうまくいっているように思う。」
「それは、すごいことだ。私は、2週間、シンガポールに戻っていた。私は、あなたに会うことを期待していた。しかし、あいにく会うチャンスがなかった。このような時間をありがとう。」
「私はいつか会えることを期待している。ところで、私は、新しい本を出版したんだ。私の娘たちに話している。新しい本は、“A gift to my children”(娘に贈る12の言葉;最近、英訳され、2009年4月28日に逆輸入出版された)と言うんだ。そこには、私が人生で学んだ多くのことがらや彼らの人生をどう生きるべきかということがある。私は、遅くに親の立場になって、そうして、彼ら2人の少女に教えることを期待しているさらなる多くの人生経験を増やした。私は、子供を持った時、20歳ではなかった。」
「この本は、英語を含む多くの言語で出版されている。私は、彼らと世界中の親御さんたちを手助けできることを期待している。」

(完)

(出典)yementimes.com
・Investment Guru Jim Rogers To Yemen Times

ジム・ロジャーズ「中国の時代」
posted by ジム・ロジャーズ | ジム・ロジャーズの言葉スペシャル