BusinessWeek: Jim Rogers: How He's Investing After the Crisis
ビジネスウィーク:『ジム・ロジャーズが語る―危機後の投資はどうするか』
(BusinessWeek: David Bogoslawによるインタビューで)
−あなたの本の中で、あなたは、人々が評判の専門家にアドバイスを求める前に、あるテーマについて読者自身を完全に自分で教育するようにアドバイスしています。そうして、彼らは、そのアドバイスの価値を本当に評価することができます。あなた自身のようなプロフェッショナルでない個人投資家たちは、いかに実際的であるべきですか?
「あなたが述べているような人々は、もしも彼らが彼らの多く知るものに投資しなければ、全く投資すべきではない。もしもあなたが自動車修理工であれば、ウォール街の誰かよりも、あなたは、あなたの分野についてさらに多くのことを知っているだろう。また、新製品や新製法が出てくる時、自然とわかるだろう。こういう人々は、彼らの知っているものにまさにとどまることによって、大変、豊かになることができる。自動車会社だけと言うよりはむしろ、タイヤ会社、ガラス会社のように自動車に組み込まれる製品もあるだろう。彼らは、ウォーレン・バフェットと競うべきではない。」
−そうして、あなたは、多様化したポートフォリオについてアドバイスを拒絶するのですか?
「多様化と言うのは、株式ブローカーが彼ら自身を守るために思いついたものだ。そうして、彼らは、顧客に悪い投資選択をさせたことで訴えられないようにしている。ヘンリー・フォードは決して多様化しなかった。ビル・ゲイツも多様化しなかった。富裕になる方法は、一つのバスケットにあなたの複数ある卵を入れることだ。しかし、そのバスケットを注意深く見なさい。そして、あなたは、正しいバスケットを持つことを確実にしなさい、なのである。」
「あなたは、多様化することを破ることができる。最近、3年間に多様化していた誰かに尋ねてみなさい。彼らは、資金を失っているだろう。プロフェッショナルでない者は、もしも自分が大成功したら、何かをしなければならないと考えながら、いつも飛び跳ねている。それが、まさに最悪の事態で、“慢心がセットされる”時だ。それは、人々が(頭を冷やしに)本当にビーチに行くべき時である。それは、私にも起こる。」
−あなたは、アメリカにおけるさらなる浪費の抑制、今よりも高い貯蓄や投資の割合が必要であるということを信じていますね。それは、あなたが、20年前から観察してきた中国により似ていますね。しかし、経済学者は警告しています。もしもみんなが同時により高い貯蓄を選択したら、消費者が消費するのを完全にだめにするであろうと、そして、経済回復を害するであろうと。
「あなたは、(中国人たちがかつてしていた風に、)アメリカでは、年収の3分の1を貯蓄しているのを決して見ないだろう。日本でさえ、(収入に対する)15パーセントの貯蓄割合に下がっている。アメリカは、その貯蓄割合を増加すべきだ。30年前、アメリカでは、収入に対して、9パーセント、ないし、10パーセントを貯蓄していた。」
「今回の金融危機が起こった理由は、みんながあまりに借りすぎたからだ。恐ろしい借り入れや消費をした期間を解決するのに、さらに借り入れや消費でまかなおうとする考えは、うまく行くわけがない。我々は、主にアメリカで、世界史上、最悪の“信用の超過”(credit excesses)を持ってしまった。あなたは、痛みをなくして、このような問題を終えることはできない。」
−あなたは、金融危機に対応している米政府の政策を批判する時に、とても思いのままにどんどん話しますよね。もしも政府が他の大きな金融機関を破綻させていたら、リーマンブラザーズは、いかに有害なことがなされたかを示す例にはならなかっただろうと言っていますよね?
「彼らの内の6行か8行かが同時に破綻が起こるのを待つよりはむしろ、彼らの何行かは、今すぐに破綻させた方が良い。金融システムは、破産から回復することができる。リーマンが逝った後、株式市場は、本当にただちに崩壊しなかった。それは、1ヵ月後に起こった。後から振り返ってみると、みんなそのことでリーマンを責め始めた。我々は、いくらかの痛みを感じなければならない。たとえAIG(AIG)やファニー(FNM)、フレディ(FRE)、リーマンが破綻していたとしても、それは、金融システムを掃除するだけである。」
「韓国は、最近、1990年代にこの破綻を切り抜けた。彼らは、破綻した金融機関を一行も救済しなかった。そして、彼らは、痛みを通り抜けなければならなかった。スウェーデンも、1990年代初期にこれを経験した。メキシキも経験した。ロシアも経験した。こうして、国名リストはまだ続いていく。有能な人々が無能な人々から資産を引き継ぎ、そして、堅固な基盤から再構築しなければならない。」
−あなたは、21世紀は、中国に属している、そして、そこに投資機会があると話してきましたね。中国の中産階級が育ってきており、あなたは、彼らがさらに消費者にモノを与えることができるので、中国人たちの貯蓄慣行に大きな変化があることを期待していますか?
「日本や韓国の極度に高い貯蓄率を見なさい。これらの国々がさらに繁栄するほど、彼らの貯蓄率は下がってきている。中国は、今、社会的なセーフティーネットを開発している。あなたがセーフティーネットを持つ時、まさに高い貯蓄率を持つ理由がよりなくなるだろう。これは、中国でもまた起こるだろう。」
「中国は、おそらくヨーロッパ経済の5分の1の規模である。彼らがどんなにがんばっても、中国は世界を救うことはできない。彼らは、彼ら自身の経済へ投資している。そして、莫大な外貨準備と莫大な貯蓄がある。世界銀行は予言している。2020年には、中国は、世界最大の経済になるだろうと。しかし、世界銀行は、何かに関して決して正しいというわけではない。それは、次の10年間か、20年間に起こるだろう。しかし、もしもアメリカが本当に崩壊して、中国が本当に勃興しなければ、一人当たりの基準では、おそらく私の生きている間にはならないだろう。」
−あなたは、商品の上昇サイクルはかなり続くと考えていますか?
「もしも歴史がガイドだとすれば、それは、かなりあとに続くだろう。ファンダメンタルズが改善している世界経済の唯一のセクターは、商品である。農家は、肥料のためにローンを組むことができない。そして、それは、供給を抑制している。新鉱山を開くのに、10年かかる。株式は、2007年の10月に天井をつけたが、商品は、2008年の7月まで上がり続けている。」
「もしも世界経済が回復していけば、商品は、それを支えて先導していくだろう。もしも世界経済が回復しなくても、商品は、特に政府が紙幣を大量発行しているので、依然としてあるべき場所にいるだろう。1970年代を見てみなさい。世界経済は、タンクの中だった。しかし、商品はとても良くなっていた。我々は、供給が抑制されている。原油の生産は、減少している。」
−あなたは、どのくらい商品に投資していますか?
「私は、(1998年にRogers International Commodity Indexを創った)自分のインデックスを用いている。なぜなら、私の弁護士は、私に個別の商品を買うことを決して許さない。私が個別の商品について公然と話しているからだ。私のインデックスに入れられた商品の大部分は、先物を用いている。たとえあなたが投資信託(ETF or ETN)を購入したとしても、究極的には、先物を買っていることになるだろう。」
−あなたの好みは、農産物商品ですよね?
「たいていの他の商品と比較して、(農産物商品の)価格は、歴史的に見ても、依然としてとても下落している。私は、最近、すべての商品を買った。(=買い増しした。)しかし、私は、おそらく他の商品よりも農産物をさらに買っただろう。」
−たいていのエコノミストや上意下達のストラテジストが間違うと言われる、外国の路上におけるあなたの経験があなたに与えてくれた投資をする時の洞察の実例を話して下さいませんか?
「ボツワナをバイクで横断していた。国境では、国境警備隊と何もトラブルがなかった。それは、完璧に能率的で正直だった。私は、書類を埋め、誰も私にわいろを要求しなかった。この国では、地元通貨のブラックマーケットはなかった。本当の道路と本当のホテルと本当の商品で一杯の店があった。私が首都に着いた時、本当の交通信号と事務所建築があった。私は、さらにホームワーク(調査研究)をした。そして、わかった。ボツワナは、他の多くの国々と比較して、莫大な貿易黒字と均衡の取れた予算があることを!彼らは、選挙をするという民主主義と株式市場もあった。そして、それは、過去20年間で、世界でも最もすばらしい株式市場の一つであった。(これが、投資をする時の路上からの一考察である。)」
(完)
(出典)businessweek.com
・Jim Rogers: How He's Investing After the Crisis

ジム・ロジャーズ「中国の時代」























